『シックハウス症候群』という言葉を知っていても、その症状や対策などを知らないという人は多いのではないでしょうか?
建築業界でも「当社はシックハウス対策のリフォームをやっています!」とは言うけれど、いまいちピンとこないという人も多いのでは?
しかし「なんとなく」で理解していいものではありません!リフォームや新築などでは、対策をしておかないと健康に害が及んでしまいます。
風邪や花粉症にも似た症状
「居住者の健康を維持するという観点から問題のある住宅においてみられる健康障害の総称」を『シックハウス症候群』といいます。代表的な原因は、建材や家具の接着剤や塗料などに含まれる化学物質が発散する有害ガス。これらは気温が高くなるにつれ発散量が急速に増加するため、初夏に注意したい症候群です。
症状としては目がチカチカしたり、のどの痛みがあったり……あるいは全身の倦怠感、めまい、頭痛などが主です。『うちは新築じゃないから大丈夫』と、思っていませんか?実は、クロスや床材のリフォームの後でも注意が必要!シックハウス症候群が原因で、排気ガスや化粧品など、さまざまな化学物質に反応する『化学物質過敏症』になる人も多くいます。
換気設備の設置は法律で決まっています!
建築基準法では、上記シックハウス対策のための規制が1993年に導入されています。内装においてホルムアルデヒドを発散する建材には面積制限を設けたり、今や当たり前にある換気扇なども、元はといえば建築基準法の改正で設置が義務付けられているのです!「音がうるさいから」と利用しない人も少なからずいますが、シックハウス症候群の予防には必要な設備だといえます。
ちなみに家具などには、ホルムアルデヒドの発散量が少ないことを示す『F(フォースター)』が表示されている場合があります。家具選びの際も気にして選んでみることが大切。建築基準法の対象外となる最高ランクの『F☆☆☆☆』は、建材であれば内装仕上げも制限なく使える優れモノ。新築やリフォーム、家具など、ご家族の健康を考えてしっかりと計画を立てた住まいにしていきましょう。